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連合運営による効果と課題

新しいふれあい社会づくりに向けて

 

ところで第一日目の全体セミナーの冒頭、堀田理事長がこのシンポジウムの全体企画を「ごった煮」と評して場内の笑いを誘った。その趣旨はつまり、今回の企画にはいろいろな材料を盛りだくさんに煮込んでいるので、自分の好きなところだけ食べて帰ってくださいと。それで主催者としては十分満足ですよと。なにせ前項の要約をご覧いただいただけでもその盛りだくさんぶりがおわかりいただけよう。専門的な話を聞きたい自治体担当者からその本音を知りたいNPO関係者、一方には、協働はいいが商店街にどうお金が落ちるんだとひそひそ語り合う参加者もいる。

複数の主催者がそれぞれに持つ理念、活動内容などの違いは当然ある。それが従来財団単独で開催していたシンポジウムのほうが焦点が明確だったという一つの指摘にもつながった。そうした声を踏まえての苦笑が先ほど触れた和久井さんの笑いの意味である。

「連合部隊としてのメリット、デメリット双方ありました。細かいところでいえばたとえばまずプログラム」と続けて笑う。さわやか福祉財団のシンポジウム企画として当日の裏方も財団スタッフが担当し開催費用も財団拠出であったが(会場は無償提供)、本来、主タイトルであるべき「新しいふれあい社会の創造」が補助的に扱われることになったからだ。

 

 

 

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