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各地の協働事例の報告として、桐生市のわたらせライフサービス宮地由高理事長から「共に生きる助け合いまちづくり」、流山市の石原重雄介護支援課長と流山ユー・アイネット米山孝平代表からそれぞれ「市民による地域福祉活動と自治体の連携」の実例、同じくNPOとして町田市で活動する桜実会の松永七郎理事長から「公設民営在宅サービスセンターを核とした自治型福祉のまちづくり」の話が語られた。また鳥取の坂本昭文西伯町長からは「福祉行政に市民の意向を反映させる百人委員会」やボランティア活動を点数化して貯める「あいのわ銀行」の活動などが紹介された。

 

分科会2「地域ストックの発見と活用」

現場報告として、中村仁最上町長から「福祉によるまちおこし―住民ボランティアによる雇用促進」の現況が語られ同町役場職員二三〇名を超える約三三〇名の福祉関係従事者による経済波及効果一八億とのコメント。高浜市の岸本和行福祉部長は「官民協働による地域資源の活用、空き店舗を宅老所にリニューアル」や「商店街を巻き込んだ給食サービス」で現在一二店が参加する本業を生かした協働事例を、大府市で活動するさわやか愛知川上里美代表は「市民主導による在宅福祉サービスの展開とネットワーク」、世田谷区のねたきりゼロをめざすまちの会の松岡政義さんからは「地域ぐるみで寝たきりゼロをめざす草の根活動」がそれぞれ報告された。また金山町の星徹教育長による「福祉高校の取り組み」、JA全中地域振興部松岡公明生活課長の「JAによる高齢者福祉活動の取り組み」などの活動も紹介された。

 

分科会3「市民公益のネットワークづくり」

各地域・団体のネットワーク事例として、北海道の北良治奈井江町長による「介護保険の広域連合」、横浜市社会福祉協議会市民活動支援課吉原明香氏さんの「市民セクターよこはま」による市民団体ネットワーク、矢崎和広茅野市長の「福祉21ビーナスライン―保健・福祉・医療一体のまちづくり」、またコミュニティ・サポートセンター神戸(CS神戸)の中村順子理事長から「市民発・中間支援団体の役割とネットワークづくり」の話がそれぞれ具体例と共に語られた。「介護保険を突破口として、住民とボランティア、行政が一体となって共に作り上げていく福祉を広めていきたい」(北町長)など市民との連携に向けた力強い発言もなされた。

 

福祉コミュニティ・ショーケース

午後5時30分〜午後8時

冒頭で触れたように早稲田大学周辺の八つの店を貸し切り、分科会各講師陣一五名もそれぞれに分散して一般参加者と共におよそ二時間半、軽食や酒肴を片手にセミナーや分科会の内容を踏まえて本音で語り合った。総勢で約二〇〇名余が参加。

 

 

 

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