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特集・新しいふれあい社会を考える

 

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二月二二日の火曜日夕刻。早稲田大学周辺の商店街一角にちょっと異質な集団が出現した。受験シーズン真っ直中のこの日、早大キャンパスには難関突破をめざす大勢の若者の姿があったが、そんな彼らと入れ替わるように二〇〇名を超える「大人の集団」が登場し、めざす会場となる飲食店の中に三々五々消えていった。さわやか福祉財団が地元商店街と開催したシンポジウム「新しいふれあい社会の創造 IV」―エイジングメッセin早稲田の「福祉コミュニティ・ショーケース」に移動するひとコマである。翌二三日を含めた二日間、都の西北・早稲田の地に展開された新しいふれあい社会づくりへの試みを紹介する。

(文・構成/編集部)

 

「これからの福祉は発想の転換が必要。また、やればやるほど非常にやりがいのある仕事。毎日手応えを感じてますよ」(中村仁最上町長)

「ボランティアというとまだ徴兵型が多いので、もっと市民意識を高めていかないと」(宮地由高わたらせライフサービス理事長)

二二日の夕刻、地元飲食店「カレッジ」で行われた「ショーケース」には計一九名が参加し、地域おこしや福祉活動に対するそれぞれの思いを語り合った。この夜、八つの会場に分かれて、自治体の首長も参加し、NPO活動のリーダーや一般市民と膝をつき合わせてざっくばらんに語り合った光景は、恐らく全国でも初めてのもの。数年前なら考えられなかった企画である。

 

 

 

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