高齢者の生活支援や介護は、当然、福祉機器がすべてではない。機械任せで放っておいてケガをさせた、なんてことはあってはならないが、しかしさまざまな福祉機器を活用することで、本人や周囲にゆとりが生まれ、より心のこもった介護につなげることもできるはず。介護保険が始まったとはいえ、特に保守的な地方では、まだまだ嫁が介護のほとんどを担い、「他人を家に入れて介護させるなどとんでもない」という意識が残っている。そんな時、まずはこうした「モノ」から活用してみるのはどうだろう。使用するための説明などを外部の人、ボランティアなどにもお願いして、徐々に第三者の「手」に対するアレルギーをなくしていく、そんな意識の解放にもつながるのではないだろうか。
モノを利用して、散歩ができる、本が読める―いいではないですか。それでこそ気持ちにも張りが出るというもの。質のいい福祉機器を生活の中にもつと広く、もっとさりげなく浸透させていけば、より温かいふれあいにつながるはず。みなさんの周りの福祉機器、今、どんな状況ですか?
お助け情報
◆東京都福祉機器総合センター(新宿区)
1600m2に約1400点の介護用品を展示。寝具・おむつから歩行補助具、ポータブルトイレまで展示品を見学したり、試乗したりできるうえ、看護婦や理学療法士などの専門家が相談に応じてくれる。ただし、ここでの購入はできない。カタログを見て、自分でメーカー等に直接注文する方式。
TEL: 03(3235)8571
http://www.kiki.metro.tokyo.jp
◆「ATCエイジレスセンター」(大阪南港、5000m2)
展示品の見学や体験が可能。96年に大阪市と朝日新聞社、ATCが開設。
TEL: 06(6615)5123
◆健康・福祉プラザ 助さんたくさん(大阪府枚方市)
医療・介護サービス相談コーナーがある。TEL: 072(858)8565
◆(財)テクノエイド協会
「福祉用具アセスメント・マニュアル」(中央法規出版)
マニュアルの申込みはFAXで03(3219)8213
◆高齢生活研究所(高齢者の生活・福祉用具などの相談・月〜金10時〜18時)
TEL/FAX: 075(467)0150
商品の販売はおたっしゃ本舗 TEL: 075(467)1794
◆オンライン福祉機器情報誌「KIKIWEB」
各商品を比較したWebマガジン『KIKIWEB』(NPO法人KIKIWEB)を発行。
http://www.kikiweb.org TEL: 03(5922)3731