決勝戦、先攻は栃木が取り、後攻は渡辺クラブとなった。1巡目、栃木の赤1の大曽根選手はアウトボール。白2の渡辺主将は一気に第1、第2ゲートを通過し、第3ゲート左斜め前に進む。赤3の金沢選手、赤5の小口主将は白2へのタッチをねらいながら、第4コーナー寄りに進む。そして、赤7の柴崎選手が白2をアウトボールにし第3ゲート前に進み、赤3のダブルセットに入る。以後、栃木は、ダブルセットで渡辺をけん制し、赤9の山野井選手の2度の合わせダマでチャンスをつぶす。終盤、渡辺に追い込みのチャンスかと思われたが、わずかに及ばず、栃木に逃げ切られた。
栃木は、山野井選手の加入が勝因。山野井選手は、昨年の全日本選手権出場後、手の血豆が破れるほどの猛練習を積み、今大会に臨んだ。結果、栃木は、これまでの小技中心のチームに長距離砲が加わって、両面での作戦が可能になり、難敵の天然芝コートを克服した。
「予選リーグ初戦で1敗を喫して、あとは負けてもいいから自分たちのGBをやろうと肩の力が抜けたのが逆によかったと思います。不思議なものですね、これまでは勝とうと思っても勝てなかったのに…」(小口主将)
準優勝の渡辺クラブは久しぶりに渡辺伸代表が主将を兼任し、かつての楽しい魅せるGBを再現。メンバーもリズムにのって決勝までコマを進めたが、栃木にしてやられた。