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1.4.6 実証実験用空港モデルの建設

(1) 土質調査 (10年)

係留ドルフィンの設置位置及び周辺海域の水深調査、土質調査などを実施した。

水深は13.4m〜21.1mで起伏が多く、支持層は16.6m〜52.8mで、地質は固結シルトであった。実験海域として特に問題はなかった。

(2) 浮体ユニットの建造 (10年、11年)

空港モデルは、6体のユニットから構成されるが、このうち新造は5体で、10年度は3ユニット(B、E、F)、11年度は2ユニット(A、C)を新造した。いずれも11年5月には完成した。

(3) フェーズIモデルの改造 (10年)

フェーズIで建造し、実証実験に使ったモデルを浮体空港モデルの一部に改造し、Dユニットとして利用した。主な改造は深さが2mであったものを3mに嵩上げしたことである。

(4) 係留ドルフィンの建設 (10年、11年)

係留装置はドルフィン―ガイドフレーム方式であり、ドルフィンは鋼製ジャケット構造のモノポット型で海底に鋼管杭で固定される構造である。係留装置は全部で6基で中央部の2基が4方向を拘束する形式、他の4基は幅方向(2方向)だけを拘束する。施工手順は仮受杭を打設後、水中切断で頭部を切り揃えて、その上にジャケットを据付た。ジャケットのレグ内に本杭を打設し、レグと本杭をグラウトモルタルを充填して接合した。最後に上部工を据付・固定した。

上部工の最終据付精度は誤差目標を充分満足することができた。

(5) ユニットの曳航工事 (11年)

11年度に新造したA、Cユニットは伊勢湾内の造船所で建造され、伊勢湾から東京湾まで約330kmを曳航した。Aユニットは長さ383mであり、タグボートを含めると約600mとなり東京湾に曳航された最大の長大物であった。

(6) ユニットの係留、接合工事 (11年)

ユニットの接合部は延長691mあり、接合構造は左右対称となる個所と非対称の個所があり、安全性・効率性から圧気排水方法と止水ダクト/ポンプ排水方法の2種類で実施した。ユニットの接合手順は以下の通りである。

 

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1] EユニットをDユニットに岸壁で接合し、現地へ曳航して3、4ドルフィンに係留した。

2] Fユニットを現地で(E+D)に接合し、2ドルフィンに係留した。

3] Bユニットを(E+D+F)に接合した。

4] Cユニットを(E+D+F+B)に接合し、5、6ドルフィンに係留した。

5] Aユニットを(E+D+F+B+C)に接合し、1ドルフィンに係留した。

日照による変形は、昼間30度の温度差により端部が垂れ下がるような変形が生じる。このような施工中に発生する日照変形や波浪動揺に対応して接合手順・接合方法を設定した。

(7) 艤装工事 (11年)

艤装品はユニット単体に付くマンホールなどは建造中に付いているが、全体に跨る配線、機器の調整などは接合の後で工事を行った。仕様書に基づく全ての工事が終ったのは飛行試験直前の11年9月末であり、この工事の完了で浮体空港モデルの完成となった。

 

 

 

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