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これを施設の種類別にみると、「特別養護老人ホーム」が94施設(同81.0%)、平均採用者数4.2人、「身体障害者療護施設」が21施設(同67.7%)、平均採用者数3.3人と、他の施設と比べて多くなっているが、これについても「指導員」についてと同様に、この2施設では施設利用者が常時介護を要することから「寮母(父)」の業務が中心になっている施設であり、「寮母(父)」の平均在職者数がそれぞれ22.8人、28.6人と、他の施設をはるかに凌いでいる事が最大の要因と思われる。施設の規模別、設立後年数別にみると特に際立った点は見受けられないが、設立後年数が若い施設ほど採用を行った施設の割合が多いことが注目される。

「特別養護老人ホーム」に限ってみると、上述のように採用があった施設は94施設で、回答があった施設の81.0%、平均採用者数4.2人であるのに対して、退職者がいた施設は98施設、84.5%、平均退職者数3.3人であり、「寮母(父)」を採用した施設の割合は退職者がいた施設の割合に比べ低いが、逆にその採用者数は退職者を上回る結果となっている。この傾向は施設の規模別、設立後年数別にみても同じである。(第13表参照)

 

(2) 一般事務職員と比較した直接処遇職員採用の難易度

採用を行った施設に対して、一般事務職と比べた採用の難易度について重ねて尋ねた結果は、次のとおりである。

 

1] 指導員

一般事務職員の採用と「同じ」であると回答した施設が14施設(回答があった施設全体の33.3%)で最も多く、次いで「容易」と回答した施設と「やや困難」と回答した施設がともに9施設(同21.4%)であった。施設の種類別、施設の規模別、施設設立後年数別では、特に際立った点は見受けられなかった。

「特別養護老人ホーム」に限ってみると、母集団が小さいので一概には言えないが、「容易」あるいは「やや容易」と回答した施設がそれぞれ2施設(33.3%)ずつあり、「困難」、「やや困難」を上回っているのが注目される。

 

2] 寮母(父)

「指導員」と同様に、一般事務職の採用と「同じ」であると回答した施設が48施設(回答があった施設全体の38.1%)で最も多く、次いで「やや困難」と回答した施設が22施設(同17.5%)あった。(第15表参照)

 

 

 

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