「管理部門」では、事務長はほぼ半数の施設で配置していない。事務員は平均1.8人(最大6人)と、必要最小限の配置となっている状況が窺える。
「医療部門」では、医師が平均0.2人と少ない。後述するように多くの施設では非常勤職員に依存している様子が窺える。
「直接処遇部門」では「指導員」が平均4.6人、「寮母(父)」が平均18.0人となっている。
施設の種類に応じ、部門別、職種別に職員配置の状況にかなりの差異が見受けられるが、その要因は、第一義的には、それぞれの施設の性格、必要とする職員の職種の差異と組織の大きさの差異によるものであると考えられる。
特に、「医療部門」、「直接処遇部門」については、各施設とも社会福祉施設職員配置基準に従っているものと考えられるが、現実の職員数と基準上の職員数との関係は今回の調査では明らかにし得なかった。
なお、「直接処遇部門」のうち、「知的障害児施設」の「指導員」が平均14.1人と多いのは、「指導員」に「保育士」を含んでいることが大きな要因である。
これを「特別養護老人ホーム」に限って、部門別、職種別、施設規模(入所者定員)別にみると第2表のとおりである。
「直接処遇部門」の「指導員」、「寮母(父)」とも施設規模が大きくなるに従って職員数も多くなっており、厳密には言えないが、上記職員配置基準に従って職員が配置されている状況が推測される。