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民間からみた21世紀に期待される公務員像(2)

 事業名 人事行政に関する調査研究
 団体名 日本人事行政研究所 注目度注目度5


(3) 国家公務員の応対

 

自由コメントの最後の項目として、日常の顧客応対に対して、厳しくかつ具体的な指摘があったことに言及しておきたい。まず公務員の応対に関して、長いこと大学教授を務めたH氏(75歳、男性)の「相手により態度が変わる」、企業内人材開発から教育評論家に転じたN氏(75歳、男性)の「窓口(の応対)と講師に対する応対に差がある」、コンサルタント企業幹部K氏(64歳、男性)の「民間人との接触の仕方に個人差が大きい」、無記名氏ながら「民間人との接触に差がある」など、厳しいコメントが目立った。またそうした公平を欠く応対の改善には、短大学長を務めるM氏(63歳、男性)の「友情を持てるように」という心情的示唆から、国際経営専門誌の編集長だったフリーライターのM氏(63歳、男性)の「市民のポイントを押さえた応対」という具体的示唆まで、今後の改善の手掛かりになるものが少なくなかった。

 

IV 国内調査のまとめ

 

これまでの公務員に関する調査研究は、ともすれば「官庁主導による現行公務員制度」に関するものであったと考える。今回の調査はその路線とは違ったアプローチを試みた。すなわち、専ら「民間からみた」「21世紀に期待される」「公務員像」の3次元にわたる調査研究を意図した次第であった。換言すれば、従来からの制度の調査研究ではなく、その困難は覚悟の上で、あえて行政の現場における公務員の行動の調査研究を狙ったものだった。

わが国の場合、積年の課題である行政改革の中心が人事行政改革にあるところから、他の5ヵ国における調査結果を念頭においたものの、できる限りの規模と内容をカバーしようと考えた。幸い、新しい行政管理(NPM)の実績をあげたカナダにおいて、タイミングよく「市民第一」と銘打った大規模の調査研究結果が発表されていた。とくに「顔の見える公務員像」を描こうとして、抽象より具体、コンセプトより実務を尊重するその発想と努力には、今回の国内調査研究に大きな刺激を受けたところであった。

もちろん人口3,000万人、国土997万平方キロ、国内総生産(GDP)6,000億アメリカドルのカナダと、人口1億2,600万人、国土38万平方キロ、国内総生産4兆ドルのわが国とでは、公務員事情は大きく違っている。カナダの公務員事情がすべて賞賛に値するとは限らない。しかし公務員が「全体の奉仕者」になって半世紀、カナダだけではなく他の4ヵ国からも、参考になる事項については遠慮無く取り入れたいところである。このような国際比較のアップローチによる提言については、別稿「6ヵ国調査の総集編」に譲るとして、この「日本編」では、国内の調査研究の結果について言及することにしたい。

 

 

 

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