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いずれもアメリカ中央情報局(CIA)の公式予測値である。(注12)少子・高齢化社会の到来により、わが国はいずれ外国人への大幅な門戸開放が必要になると論じられている。それにも拘わらず、いつまでも長期在住外国人の参政権問題や公務員に採用の可否を、繰り返し論じられている段階にある。

このようにこの国は、人材の流入に門戸を開放し、さらに豊かな吸収力を秘めている。そうした素地があるために、公務においても前記のような柔軟なマンパワー施策が採用できるのではあるまいか。またわが国と同様に、この国もベビーブーマー問題を抱え、やがて迎える多数職員の一斉退職時期を迎える。しかしこの国では、わが国とは違い、この問題はすでに先々の見通しがついたのであろう。あまり深刻には考えていない模様であった。外国人を含めた人材層の厚さが期待できるからではあるまいか。

調べれば調べるほど、カナダはうらやましいほどに、知識・情報社会の推進に有利な人材の補給・供給に、有利な条件を備えている。豊かなのは、何もグローバル規模での天然資源の埋蔵量や食料の供給能力だけではない。これからのグローバル社会を動かす人材(人的資源)の面でも、すばらしいポテンシャルを備えているようである。

 

[参考文献]

1. 2000年8月8日午後、カナダ公務委員会団体及び国際部長バーナード・ミケロン氏の説明による。

2. Citizen-Centred Service Network & Canadian Centre for Management Development ed, Citizens First, Erin Research Inc., 1998, p.iii

3. Employment Statistics for The Federal public Service: April 1, 1998 to March 31, 1999, p. 8

4. Ibid, pp.9-29

5. Ibid, pp.30-35

6. Employment Statistics for The Federal Public Service, 1999, p.53

7. Citizens First, 1998, p.3

8. Ibid, Fugure 1, p.6

9. Emplotment Statistics for The Federal Public Service, 1999, Table 4, p.65

10. Ibid, p.57(一部省略)

11. Ibid, Forward page

12. CIA, The World Factbook, 1999, Bassey's, pp.84. 239 & 491 for respective countries

 

 

 

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