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同氏によると、連邦公務員はもともと優秀でハイレベルだ。職業的プライドも十分にある。政治的圧力からも、きわめて高いレベルを除けば自由である。OPMはよくやっているし、階層性も適切である。Job Securityは高い水準だし、仕事への責任感もよい。

倫理の面では、6―70年には問題もあったが、今はすっかり改善された。警察にしても、私の経験からもすっかりよくなっている。将来の変化にも十分に耐えられると思う。

(面接結果)

 

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15 ロバート・K・モリス氏

 

(グローバル・ビジネス・ダイアローグ社長)

経団連の紹介で、あらかじめEメールで面談を約束してあった。最初、名前を「Judge Morris」と教えられたので、元判事(退職後もJudgeと呼ばれるのが通例なので)と思ったが、ただのあだ名だということだった。8月11日に事務所のあるビルの会議室で面談した。

同氏は、コネチカット州の出身で、高校卒業後、ベトナム戦争に従軍した。帰還後、71年にGIビルでブラウン大学に入学、卒業後は、新聞記者を経て74年、在米英国大使館に勤務、82年から95年までNAM(全米製造業協会)の職員だった。95年に通信部品製造企業のAMPに入社したが、99年にリストラで失職した。NAMの経験と人脈を生かして、2000年1月、ロビーイングを主とするグローバル・ビジネス・ダイアローグ社GBDを創設したというのが、簡単な経歴である。2000年7月から活動を本格化した。企業関係者を会員にし、セミナーの開催、ブックレットを出すなどの事業がその内容である。同氏は、いかにも伝統的なアメリカ人の典型で、明るく、楽天的に、事業に関する自分の活動について、具体的に語ってくれた。ワシントンDCに数多い、政治とビジネス利益を結びつけるロビーイング企業の誕生を見るようで、同氏の話は今回の調査目的を離れて、まことに興味深いものだった。

 

 

 

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