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しかし、だからといってクビにできないし、本人の同意がなければ異動もできない。したがって、だめな人間もそのままになる。結局、個々の公務員には優劣があるが、全体として一般的に評価すると、比較的低い値(2.5)にとどまることになる。

このように、公務員の身分は、きわめてよく保護されているし、保護されすぎてもいる。一方で、情報機器なども最新のものに更新されているという点では、民間よりも恵まれた環境にある。

人事管理庁(OPM)は、最近になって、十分に信頼されるようになった。前述のようにJob securityの面では十分に保護されているし、マネジャークラスのパフォーマンスもよい。

倫理については、それほどではない。政府倫理法などはあるが、実質は伴わないと感じている。公務員の将来像への期待もあまり高くない。とくに社会の変化への対応が遅い。しかもその対応すらスローダウンしていると感じている。この点では、将来よくなるだろうが、それはトップ次第だ。とくに民間とのコミュニケーションに一番の問題がある。

このようにいうと、連邦公務員の評価はきわめて低いと受取るかもしれないが、私以外の人の反応も考えると、連邦公務員は誤解されているということもできる。実際には人々が想像するほど悪くはないのだろうと思う。マスメディアが公務員について悪く見すぎているから、そのような印象が生まれるのだ。

<面接結果>

 

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13 ミッチェル・S・ピングレー氏

 

(アクト・トラベル経営)

ダイ氏の友人で、調査に応じてくれるアメリカ人実業家の紹介を依頼したのに対して推薦してくれた。8月11日にダィ氏に引き続いてとともに日本航空ワシシトン事務所で面談した。

同氏は、ワシントン州シアトル市の出身で、高卒後兵役に入り、66―67年にはベトナム戦争に従軍した。帰還後、GIビルでワシントン大学に入学して、英語学を専攻した。

 

 

 

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