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民間からみた21世紀に期待される公務員像(2)

 事業名 人事行政に関する調査研究
 団体名 日本人事行政研究所 注目度注目度5


II アメリカの連邦公務員制度

 

1 連邦公務員制度の沿革

 

アメリカの公務員制度では猟官制の印象が強いが、初代大統領のワシントンは、議会の助言を得て、情実を配した適格者の採用に務めた。19世紀初頭から、政党政治が全盛期に入ると、選挙の支持者などを公職に登用する猟官制がはじまり、19世紀中葉にはその全盛を迎えた。しかし、19世紀後期になるとその反動から改革運動が台頭し、いくつかの試みを経て、1883年、上院公務員制度改革委員長のペンドルトン上院議員が提出した猟官制改革のための公務員法(ペンドルトン法)が成立した。この法律により、現在の公務員制度の基礎でもある成績に基づく任用、昇進などのメリット・システム(業績主義)の原則が確立し、人事管理の機関として人事委員会も創設された。しかし、猟官制の弊害はアメリカ公務員制度に深く根付いていたので、その後の大統領の努力にもかかわらず、メリット・システムの原則が守られないという批判は絶えなかった。この間に行われた主要な改革には、1937年のブラウンロー委員会(各省庁に人事部局を設置し、業績主義の徹底を図った)、1949年の第1次フーバー委員会(人事委員会に行政命令権を付与した)、1955年の第2次フーバー委員会(キャリア公務員の政治への関与、上級職員グループの設置)などが挙げられる。

現在に直接つながる公務員制度の改革に着手したのは1970年代後期のカーター大統領である。就任後、連邦人事行政改革プロジェクトを設置し、その勧告を受けて、1978年公務員制度改革法を成立させた。同法によって、人事委員会は人事管理庁とメリット・システム保護委員会の二つの独立行政機関に再編された。人事管理庁は、人事政策と人事計画の策定、各省庁の人事行政の指導を所管し、メリット・システム保護委員会は、不服申し立ての処理、メリット・システム違反やその他法令で禁止された人事管理上の措置の調査と防止などを管轄する(実施機関としては、現在では人事管理庁メリットシステム監視・実効部と6箇所の監視事務所が担当している)。さらに1978年政府倫理法が制定された。とくに利益の衝突の防止を目的に、人事管理庁に政府倫理局が設置され、のちに政府倫理庁として独立した。

80年代末から90年代にかけてのブッシュ政権では、政府倫理法を改正した1989年倫理改革法が成立し、資産開示を行政、立法、司法の3部門で統一して行うことになった。またすべての職員に利害関係者からの贈与その他の利益供与の受領を禁止した。これによって連邦公務員の政府倫理の確立が、より深く国民に印象づけられることになった。

 

 

 

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