回答があった企業全体では、「社内の活性化につながった」が59.8%と最も高く、次いで「男女間での処遇格差の解消につながった」が38.3%とある程度積極的に評価されていると言えるが、反面、「一般職の女性の間に不満が多くなった」が18.7%、「転居を伴う異動がスムーズに行えず、人事がこう着化した」が13.1%とマイナス評価につながる回答も相当の比率を示している。
なお、自由記述で「その他」欄に記されたものには、「総合職に自信が持てなくなった」、「総合職としての実績・成果が伴わない」、「一般職からの乗り換え制度を導入」などがあった。
また、複数回答の中で「無回答」が42社あったが、これは女性総合職の採用による社内の変化について一概に評価できないという困惑感が示されているものとも考えられる。
「特に顕著な変化」と回答があったものは、「社内の活性化につながった」が44.4%と半数近くに及んでいるが、マイナス評価の「一般職の女性の間に不満が多くなった」、「転居を伴う異動がスムーズに行えず、人事がこう着化した」もあり、人事上の問題点が若干顔をのぞかせているように見受けられる。
ア. 企業規模別
女性総合職採用に伴う社内の変化を企業規模別にみると、「5千人以上」で「社内の活性化につながった」が75.0%と最も高い比率を示していること、「千人未満」で「一般職の女性の間に不満が多くなった」が30.4%と高い比率を示していることなどが特徴的である。