日本財団 図書館


1] 企業規模別

規模別に分けても退職要因の順序に大きな差は見られないが、個々には規模による特徴が見られる。「自分の適性を活かせる仕事ではなかった」は「5千人以上」では企業の95.5%が退職の要因として挙げているが、これが「3・4千人台」、「1・2千人台」では84%台、「千人未満」では75.3%と規模が小さいほど率が下がっている。規模が小さくなると担当する仕事の範囲が広くなるためだろうか。逆に処遇面については、小規模の企業ほど不満が多いらしく「会社の処遇条件に不満がある」が要因とするものは「5千人以上」、「3・4千人台」は30%台であるが、「1・2千人台」で46.0%、「千人未満」で52・1%に達している。

 

第9表 常用雇用者の退職理由

1] 企業規模別

036-1.gif

 

2] 産業別

産業別にみても「自分の適性が活かせる仕事がなかった」との回答が各業種とも70〜80%程度で最も多く、いわゆる「結婚」退職は「金融・保険業・不動産業」が74.2%で他の業種より高い。「農林漁業、鉱業、建設業」は「会社の処遇条件に不満がある」が53.9%、「勤務時間が長く、個人の時間が取れない」が46.7%で共に最も多くなっている。また、「他社から誘われた」のが退職の原因であるとの回答は「金融・保険業、不動産業」で38.7%あり、金融商品関係の仕事をしている者が引き抜かれているということであろうか。

イ. 中高年者層

若年者層と同様にいくつかの項目を用意して複数回答で退職の要因を聞いた。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION