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2. 継続雇用制度の導入状況〔第35・36図参照〕

(1) 定年到達後の継続雇用制度の導入状況をみると、現在「勤務延長」を行っている企業は回答企業の2.7%、「再雇用」を行っている企業は47.1%、「両制度を併用」している企業は4.7%と、「両制度を併用」している企業も合わせると5割以上の企業で「再雇用」制度を導入している。今後の導入見込みについては、「再雇用」が28.0%、「両制度を併用」が2.3%と両者を合わせると3割の企業で「再雇用」制度の導入を予定している。

(2) 何歳まで継続雇用を設定しているのかについて尋ねたところ、「勤務延長のみ」導入している企業では「65歳」と「特に定めていない」がそれぞれ33.3%で、次いで「年金支給開始年齢と合わせて改定」が25.0%であった。「再雇用制度のみ」導入している企業でもおおむね傾向は変わらず、「65歳」が29.4%、「年金支給開始年齢と合わせて改定」が27.3%、「特に定めていない」が23.0%、「66歳以上」が1.1%であり、「両制度併用」の企業でも「65歳」が52.9%、「特に定めていない」が23.5%、「年金支給開始年齢と合わせて改定」が17.6%、「66歳以上」が5.9%となっている。「特に定めていない」とする企業で年金が支給されるまで働けるとすればいずれの制度を採っているにしても、8割から9割の企業では定年退職から年金支給までの間の雇用は制度的に用意されているという状況である。

 

第35図 継続雇用制度の導入状況及び今後の見込み

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第36図 継続雇用の最高雇用年齢の定め

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注. 両制度併用については、制度によって最高雇用年齢の異なる場合があり、その場合には双方の年齢を計上しているため、合計は100とならない。

 

3. 継続雇用制度の適用対象者〔第37図参照

継続雇用の対象者について尋ねたところ、「会社が特に必要と認める者に限る」が「勤務延長」で76.0%、「再雇用」で68.4%と最も高く、「原則として希望者全員」としているのは、「勤務延長」で12.0%、「再雇用」で14.5%とそれぞれ1割台となっている。中高年従業員サイドからすれば、賃金体系も能力・実績主義に移行しつつある上に、定年後の雇用に際しても企業のニーズに応えうる能力の実証を要することになるなど大変厳しい状況になっているといえよう。

 

 

 

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