日本財団 図書館


「. 35歳層では、未だ8割の企業で最下位は「一般職員」であるが、「役員」も出てきている。

平均格差は1.8段階に広がり、最大格差も6段階の格差となる。

」. 40歳層では、未だ半数強の企業で最下位は「一般職員」であるが、「役員」も3%の企業で出ている。

平均格差は2.7段階とさらに広がり、最大格差も6段階である。

、. 45歳層では、最下位を「一般職員」とする企業が半数を下回り、「役員」も7.6%の企業に拡がる。

最上位は「係長級」から「役員」までと6段階にばらつき、最下位も「一般職員」から「課長級」までと4段階にばらついている。

平成10年度調査で、昭和50年の大卒者(およそ45歳)について昇進実態を調査した結果と比べると、平成10年度調査の「昇進の早いグループ」では「役員」が3.0%、「部長級」が39.8%、「部次長級」が31.6%、「課長級」が24.5%であったのが、今回調査では「役員」が7.6%、「部長級」が42.4%、「部次長級」が26.7%、「課長級」が21.0%であったので、昇進が早いグループでは、全体として昇進のテンポが多少速まってきているものと認められる。

・. 50歳層では、「一般職員」を最下位とする企業が38.8%と更に下がり、「役員」の出ている企業が35.0%に増えている。

最上位段階は「課長代理級」から「役員」までの5段階に狭まり、最下位段階は「一般職員」から「部長級」(「電気・ガス・熱供給・水道業、サービス業」1社)の6段階にばらついている。

以上のように、大卒同期入社の者に限って昇進格差の実態をみてくると、総体として、依然として年功序列型の要素が残っているとは認められるものの、実績主義のもと、一斉スタートの大卒同期入社の者にも昇進実態にはかなりの格差が生じてきている現実が見て取れ、今後ともますます昇進選抜が過酷を極めてくるものと考えられる。

 

第16図 年齢別同期入社間の最上位者と最下位者との平均役職段階格差

014-1.gif

 

(3) 昇進格差の幅の変化〔第17図参照

今後の昇進格差の動向をみる観点から、「この2年間に昇進格差の幅に変化があったかどうか」、「今後変更する見込みがあるかどうか」について調査した。

まず、「変化があったかどうか」については、

「係長級」では、「拡大した」が24.1%、「変わらない」が74.3%、「課長代理級」では、「拡大した」が28.4%、「変わらない」が69.4%、「課長級」では、「拡大した」が42.1%、「変わらない」が56.8%、「部次長級」では、「拡大した」が37.6%、「変わらない」が60.3%、「部長級」では、「拡大した」が41.0%、「変わらない」が57.1%であった。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION