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三隅川の河口付近は、以前は滔々と流れる水量がありましたが、ダムが2つもできたため、今では水があまり流れてこない。それで、海流や風のためにどんどん砂が押し寄せ、河口は大変狭くなり、昔とは川の状態、海の状態も変わってきたのだそうです。

下流の方と交流することで、行政も含めて、私たち上流部で何かを行うと、下流には何かの変化が生じるということがわかってきました。

それに対応して、皆さんに配布しましたパンフレット(頁下)を昨年度島根県と三隅町の予算で作りました。小・中学生の総合学習の何かの参考になれば、ということで全児童・生徒さんに配付しておりますが、こういう機会にもいいのではないかということで、今回皆さんにもお配りしました。この中に、私たちが現状をどうしたら少しでも変えられるかということで活動している内容があります。

上流から言いますと、安城小学校では、総合学習の一貫として「どんぐり教室」を開催しており、種まきから植林まで行っています。

広葉樹の植林もしています。

針葉樹林の割合が30%以上になると、大雨が降ったら、ダムがいくらあるにせよ、どうなるのか。自然の保水能力とはすごいのだろうと思うのですが、それをダムに頼りきると実際にはどうなるのか。やはり天然のダムがあればこそ、と思います。

広葉樹の植林には、自らの山へのこういう植林も補助対象になる、島根県の広葉樹林整備特別対策事業を取り入れ、数人の者が取り組んでいます。

今、針葉樹もそうですが、広葉樹も外国から安いチップ材が入って来るので、木材はタダ同然という状況のため、山に放置されていることが多いそうです。ですから今、山に放置されている少し曲がったものや車に積むのが大変なものなどを製材所まで持っていき、製材したものを、柿木村とか色々な所に?ターンで来られている家具や木工の作家の方に提供するような流通システムをつくりつつあります。

 

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