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日本が将来世界から尊敬を受けるためには、世界に貢献し、世界のために尽くす国にならなければなりません。つまり、よき素封家としての国家を目指すのです。

経済成長至上主義のもと、このまま欲望を際限なく肥大させ続けていけば、地球上のエネルギーや資源は枯渇し、環境汚染はとどまるところを知らず、結局は取り返しのつかない事態を招いてしまうでしょう。私たちは、今こそ「足るを知る」生き方を学び直し、「足るを知る」国家とならなければなりません。そうして日本がこれからの時代を生きる範を示せば、世界の人々も尊敬をもってこれに倣(なら)おうとするでしょう。

心学を再認識することは、そのための一つの貴重なきっかけを提供してくれるものと私は信じています。

 

 

 

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