稲盛和夫氏を例に取り、心学が将来において重要な役割を果たすために向かっていくべき方向を探ってみました。今日私たちが選択すべきは、自分が所属するグループや国家また世界が必要としている物事に対して、ただ忠誠を誓うことではないはずです。自分たちのグループに対する真の忠誠心、自国のよき伝統を真に理解することは、世界中の人々とともに善意をもって、経済や政治で責任ある行動を取ることではないでしょうか。石田梅岩と稲盛和夫氏が私たちに示すのは、まさにその方向であると私は確信しております。
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