10. 質疑応答:会場ゲスト
山田寛(議長) じゃあ、まだもちろん、これは論争を続ければ随分長くなるんですけど、伊藤理事長のほうから、最後の時間は会場の都合もあって延ばせないということなものですから、すみません、フロアからのご意見を承りたいと思うんですが、僕もちょっと目が悪いものですから、失礼しますけど、じゃあ、お願いします。
東祥三 自由党の東でございます。岡崎先生が言われた集団的自衛権の問題、これは基本的に簡単でありまして、内閣総理大臣が内閣法制局長官をかえれば済むことなんですね。それをやらないというところに最大の問題があって、98年の11月19日、小沢一郎党首と小渕さんが話し合ったときも、小渕さんは「わかった」と言うわけですね。でも、それをかえられないというところに、今日の日本の政治の悲劇があるんですね。同じように、秋山次官が言われたPKOの問題も同じです。それは、我々の自・自合意の中でちゃんと書いてあるわけですから。それができないんですよ。それは一体何なのかということが最大の問題でありまして、政治的意志が欠如しているところに問題があると思います。これだけ多くの方々がこの問題についての必要性を言ってくれていたとしても、現実に動いていないというのが現実でありまして、岡崎先生には大変ご苦労をかけますけれども、この際、もっともっと大きな声で言っておいていただきたいというふうに思います。
その上で、問題は、日米同盟は基軸だと、だれもが言います。そして今回、新しい政権ができたと。それに対してどういうふうに対応していったらいいのかと。日本からどうするのかという発信はほとんどありません。だから、岡崎先生に僕が聞きたいのは、日本というのは、アメリカのげきりんに触れないようにやっていればいいということなのかどうなのか。日本として外務大臣も行かれてやっていますけれども、基本的に日本は大事だと言われて満足されているということですから、そういう意味においては、日米関係のほんとうの信頼関係を築いていく上で日本として何をやっていったらいいのかと。
それからもう1点、江畑先生にお聞きしたいんですが、いわゆる地域秩序、それはおっしゃられるとおりなんです。ところが、じゃあ、ASEANもある、ASEMもある、日本は一体何をやりたいのかということであります。日本と米国との間で2プラス2というのがあります。これはもう数年前からですけれども。本来、日本のカウンターパートというのは、在日の大使と在日米軍司令官でありました。ところが、カウンターパートは、日本側は外務大臣と防衛庁長官ですから、これはおかしいということで、国防長官と国務長官を出すことを要請した。