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そして、その中でこの日本が、また同じような問いになるわけですが、どう生きていけるのか、あるいはどう生きていくべきなのかと、そういう視点がありませんといけないんではないかなという気がいたします。

先ほどから、例えば人口の問題について、いろいろご議論がございましたが、世界中の国々が人口を常に増やしていかなきゃならない、大きくしていかなきゃならない、そしてそれを維持していかなきゃならないということを、すべての国が考えて、果たして世界の人類社会というものはどうなるのか。まさに日本だけが大国であり、人口を増やさなきゃならないということを考えるとしたらば、それはおそらく海洋国家的な日本という発想と両立しないものではないかということを、私は実は感じているわけでございまして、その辺の基本的な問題を、ぜひ掘り下げていただきたいなというふうに感じます。

それから、もう一つ、畑先生のご発言、私は非常に大きな示唆を含んでいたんではないかと伺いました。一方で揺らぎを吸収してしまう柔軟性があるというふうにおっしゃっていましたが、最後のほうで、しかし、非常に危ういと感じるということをおっしゃいましたですね。私はどちらかというと後段のほうに賛成でございまして。特に昭和20年以来、短視眼的な対症療法に終始して今日に来ているんではないか。何となくしのいでしまうというご発言もありましたが、どちらかというとしのげたのは極めてラッキーだったんではないかなというふうに感じております。

午後、おそらくこの辺は「世界秩序と地域秩序」ということでご議論があるんだと思います。伺えなくて残念でございますが、後で記録をぜひ拝見させていただきたいと思います。

伊藤憲一(議長) どうもありがとうございました。

それじゃあ、石井さん、最後に2分くらいでご感想をまとめていただいて、それで午前中のセッションを終わりたいと思います。

石井威望 2分というと、あまり申し上げられないと思うんですが。先ほど、ご質問が私のほうにもありましたので、じゃあ、もうちょっとお許しいただきまして、3分ぐらいでもいいですか。

今まで、特にIT関連でも出なかったことを1つだけ絶対きょうは申し上げておきたいと思うのは、インターネットが普及してたくさんの人がこれに入ってきます。その人々のことがよくわからないわけですね。ハッカーにしろ悪いことがいっぱい起こるということであります。

 

 

 

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