日本財団 図書館


ただいまから12時半まで、実りある時間を持ちたいと思います。あまり時間が残されておりませんが、自由討論ということで1時間くらい、その後、ぜひ会場の皆様にもご参加いただいて、パネリストとの質疑応答という形で10分くらい、また時間を持ちたいと思っております。

それでは、ただいまからパネリスト全員の参加による自由討論に移行いたしたいと思います。パネリストの方、ご発言のときは、こういうふうに名札を立てていただきますと、私からお願いしやすいので、よろしくお願いします。

まず、皮切りは、午前中ずっと発言の時間がなかった山田さんに。山田さんは読売新聞社調査研究本部主任研究員ですが、午後のセッションでは私にかわりまして議長をやっていただくことになっております。このプロジェクトについては、この第3年度だけじゃなく、第1年度、第2年度も、最初からずっとやってきていただいております。山田さん、いかがでしょうか。

山田寛 とにかく、開かれた国益で開かれた国、イニシアチブをとれる国というのが伊藤理事長がこの自由研究討論を始める去年も強調された。それが言ってみればテーマなんですけれども。ただ、それについて言うと、やっばり楽観できないなというのが、実は今の感じです。

先日、緒方貞子さんが、10年、HCRの高等弁務官を勤めておやめになって、その感想を述べる日本記者クラブでの会合のときに、この10年、日本を外から見てどうだったか。やっぱり内向きになってきたなという感じであると強調されたわけなんです。それから最近の外交に関する世論調査、去年の10月のだと、ODAをなるべく少なくしろ、それからODAをやめてしまえというのが初めて4分の1以上になって、もうどんどんそれが増えつつあると、そういうムードだと思うんです。内向きのムード。それで、その中で、じゃあ、どういうふうにやっていくかというのが非常に心配にもなるんですが。今度、あらかじめのブッシュ政権ができて、それは午後、いろいろ話されると思うんですが、それに対して、日本の外務大臣がコリン・パウエル国務長官に、順番でいくと、カナダの外相に次いで2番目に会えたというんですね。それで中国の問題についても、日本と同盟国と非常に話し合っていこうと、協議していこうというふうなことで、よかったよかったというふうな感じで報道もされ、受けとめられているんですけれども。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION