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確実に、1ヵ月に今大体百何十万か増えていますから、今年中にはiモードだけで3,000万弱ぐらいになるでしょう。NTTドコモ以外のほかの会社のがございますから、日本の全人口の3分の1ぐらいがこれを、しかもしょっちゅうやる日は近い。これ電源切らないわけですね。常時オンになっていて、いつでもメールが入ってきます。で、こっちからも打ち返しています。よく親指でこうやって使っている若い人がいますが、僕は親指でできませんので、全部返信は定型文になっています。だから、「はい」とか「いいえ」とか「後で」とか、場合によっては僕の緊急発信もできるようになっています。例えば事故発生。僕が交通事故に遭ったというのを発信できるようになっていますが、ともかく、それが飛行機の場合と同じように、常に僕にくっついていて、ちょうど海の上を航海している場合と同じライフスタイルに変わったわけであります。

iモードを若い人はどんどんやっていますが、僕はお年寄りはやっていないんだろうと思っていましたら、年齢分布で見ますと、40歳以上が27%で、とにかく意外に多いんですね。それから女性も大体43%ぐらいで、結構多いわけです。だから、僕はご年配の女性なんかはiモードと無縁だろうと思っていましたが、そうじゃございませんで、案外、家庭の主婦とか、そういうことをやっておられますし、特に未亡人になられまして、これからインターネットをやるんだけどなんて僕にアドバイスを求められる場合があるんですが、そういうときは、最近はパソコンじゃなくて、iモードをおやりになったほうがいいですよと。少なくとも、初めはこれをおやりになったほうがいいですよというふうに申し上げているぐらい変わりました。ですから、ここでITの衝撃ということも、今や日本の場合にはiモード抜きでは議論が進みません。

これはまた、ラップトップとか、ノートブック型とか持って歩いているのと違いまして、中断せずしょっちゅうやっている。ということは、2つのことを一緒にやっているわけですね。例えば歩いているフットワークとインターネット接続のネットワークが同時に行なわれているわけです。今もこういう席でも、僕はネットワークをやっているわけですね。途切れないわけです。しかも、こうやってしゃべっていますからスピーチも途切れません。こういうのはマルチタスクといいまして、シングルタスク、つまり分業原理で1つの場所で1つの仕事しかやらないという従来のやり方を変えているわけです。少なくとも人々の考え方を変えております。ライフスタイルの中で反復やっておりますから、海という場合の1つの解釈の仕方としては、そういうようなことが起こってきているんだということで、いずれ全国民がそうなると思います。

 

 

 

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