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10万から20万円というのが一番割合の中では多くて、2割になっています。ですから国内旅行に2、3回行く、そういった行動が一番多いのでしょう。男性は32万円くらい、女性が26万円くらい使っていますし、年齢別では50歳後半が36万円位と、子育てが終り、経済的余力もある50代後半というのが非常に豊かに消費をしているわけですが、75歳以上でも年間17万円くらい余暇費用に支出しております。65歳以上で最近1年間に出かけた海外旅行先はアジアと北米とが最も多い。アジアが4割、飛行機に10時間程度乗るというのがきつくなってくるのでしょうか、北米やハワイというのが3割くらいになっています。

次に旅行に対する考え方ですが、最近ではインターネット等で旅行も手軽に申し込めるようになりまして、旅行代理店等の役割も変化していくということが考えられます。高齢者は旅行に対して何を求めているか、一番多くあがっている回答はやはり、頼めばすぐに手配してくれる、土日の混雑時を避けて、思い立ったときが出発時のような行動をとっています。気の合った人たちと集まって、来週ちょっと時間が空いたから行こうと、すぐに手配してくれるということが一番で、体力的に楽な旅がいいと考えています。

高齢者の旅行行動というのは、選別消費というふうに言われています。往きはグリーン車じゃなくても現地でおいしいものを食べたい。自分の支出の中でケチるところと、お金をかけるところが明確に分かれているわけです。高齢者は豊かな消費者だといいますけれども、消費に対してある面ではすごくシビア、自分の価値観に合わないものについては一切支出したくない。夫婦2人で1千万円の世界一周、船旅なんていうのを出かけている人が増えている人もなかにはいますが、そういった自分の好みにあった消費については惜しげもなくお金を使う人達が増えていきます。

23ページが国内旅行で使いたい交通手段です。男性、女性と60代、70代で比べましたけれども、やはり一番が新幹線・特急列車、鈍行・普通列車、バスという公共交通機関です。男性60代では自家用車、レンタカーというのが4割くらいですけれども、年齢を経るにしたがって、やはり男女ともに自家用車やレンタカーというのは、今後減っていき、公共交通機関の割合が年齢とともに増えていくだろうと思います。

次が長期の海外旅行ですけれども、最も長期の海外旅行にどれくらい行ったかについては、男性60代で一番多いのが6泊から9泊が平均的な日数です。男性70代でも一番多いのが3泊から5泊位。女性の70代でも3泊から5泊位。海外旅行の行き先としてはアジアが最も多く、男性70代では北米、ハワイとアジアというのが均衡しています。海外旅行というのは、全く行ったことがない人というのはあまり関心がないんですが、一回行ってしまえば、加速度的に行きたくなっているという結果がでています。

 

 

 

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