(4) 国際物流の現状
1] 国際航路網の開設状況
・細島港では、韓国航路2航路がそれぞれ週1便、台湾航路が週1便運航されている。このほか、神戸港との間に内航フィーダー航路が週1便運航されている。
2] 輪出入コンテナ貨物輸送の実態
・細島港では、背後に立地する化学工業等の荷主企業の利用が進展していることから、取扱量を着実に増加させており、北九州港、博多港に次ぐ九州第3位の実績となっている。
・ただし、宮崎県内で生産・消費されるコンテナ貨物の細島港利用比率は、輸出13.2%、輸入20.8%であり、県外の港湾を利用する比率が依然として高い。
3 トラック事業者の海上輸送の活用に関するアンケート調査結果
(1) アンケート調査の概要
関東地区(東京都、神奈川県)、関西地区(大阪府、兵庫県)および南九州地区(宮崎県、鹿児島県、熊本県、大分県)のトラック事業者を対象とし、宮崎県は県内全289社、その他の都府県についてはトラック保有台数が10台以上の事業者を各200社程度抽出し、転居先不明等を除いた合計1675社に対して実施した。このうち、44.8%にあたる751社から回答を得たが、近畿以東〜南九州間における輸送が全くない事業者等を除いた有効回答数は299社、有効回答率17.9%であった。
(2) 自動車運送事業の現状
・近畿以東→南九州間の輸送に関する問題点(複数回答):「運賃水準の下落」が52.8%と最も高く、次いで「輸送需要の低迷」(44.5%)「事業者間の競争激化」「輸送コストの上昇」(ともに33.1%)の順となっている。
(3) 近畿以東〜南九州間における海上輸送の利用状況
・近畿以東〜南九州間における海上輸送の利用状況:回答企業の23.4%が「定期的に利用している」、22.1%が「利用することがある」と回答している。
・海上輸送の輸送形態:「上りのみ海上輸送、下りは陸送」が19.0%と最も多く、これに「下り・上りとも同じ航路、有人航走」が17.5%で続いている。
・海上輸送を利用する理由(複数回答):「交通事故の恐れが少ない」(44.5%)、「週40時間労働の条件を守ることができる」(43.5%)が多くなっている。
・海上輸送における問題点(複数回答):「輸送コストが高い」が26.5%と最も多く、これに「輸送時間が長い」(18.5%)「配送指定時刻に間に合わない」「出発に遅れたときや欠航時の代替輸送手段がない」(ともに16.5%)が続いている。
・海上輸送を利用しない理由(複数回答):「配送指定時刻に間に合わない」が41.4%と最も多く、「輸送コストが高い」が34.3%、「輸送時間が長い」「出発時間が早い」「出発に遅れたときや欠航時の代替輸送手段がない」が各2割強となっている。
(4) 海上輸送利用の拡大可能性とその条件
・海上輸送の利用拡大意向:「利用を拡大したい」は15.4%であり、これに「利用拡大について検討」の27.1%を加えると、全体の4割強が利用拡大の可能性があるとしている。特に、宮崎県、鹿児島県では相対的に利用拡大意向が強くなっている。