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(ア) 細島港

細島港は、古くから海上交通の要衝として、また、日向延岡地区新産業都市の中核港として重要な役割を果たしてきた。

太平洋に直接面する細島港は、近畿、中国、四国、北部九州と東南アジアをつなぐ航路の経由地になっているため、輸入ではFIRST PORT、輸出ではLAST PORTとして機能する港である。九州を扇の形に例えると、細島港は要の部分に位置しており、今後、東九州自動車道や九州横断自動車道延岡線等の整備により、更にその重要性は高まると考えられる。

また、細島港では、石炭等を扱う貨物船の大型化やコンテナ貨物の急速な増加に対処するため、水深13mの大水深岸壁を有する大型ふ頭やガントリークレーン等を備えた国際ターミナルが整備され、今年5月から供用開始されている。

 

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細島港

 

(イ) 宮崎港

宮崎港は、背後には人口30万人の宮崎市を控え、高速道路や空港と直結する南九州の交通の要衝にあり、南九州のゲートウェイとなっている。

平成2年に大阪とを結ぶカーフェリーが就航して以来、カーフェリーやRORO船が開設され、取扱貨物量は急増している。

さらに、平成8年に5万トン級の観光船が着岸できる国際観光バースが完成し、観光都市宮崎の海の玄関口として、豪華客船「飛鳥」などを迎え入れている。

また、「宮崎・日南海岸リゾート構想」の一環としてマリーナ及びビーチの整備を進めている。

平成11年に暫定オープンした宮崎港マリーナには、現在クルーザーヨット40隻が係留中。将来は、ディンギーヨットも含め400隻の係留が可能となる。

また、このマリーナに隣接する「サンビーチ一ッ葉」も平成13年にリニューアルオープンする予定であり、シーガイアと一体となり、本県を代表する海洋レクリエーション基地が形成される。

 

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宮崎港

 

(ウ) 油津港

昭和27年に重要港湾の指定を受けた油津港は、昭和30年以降、背後圏のニーズに対応するための港湾整備が進められてきた。

平成10年9月には水深10m及び水深12mの大型岸壁が東地区で供用を開始し、同年11月より、45000トン級の大型チップ船が入港を開始した。

さらに、平成11年12月には東京港と大阪南港を結ぶ定期RORO船の就航により、油津港の貨物取扱量は大幅に増加している。

また、公共上屋も整備され、平成12年4月には植物検疫の指定港に指定されるなど港湾機能の向上が図られ、今後ますます取扱貨物量の増加が期待されている。

 

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油津港

 

2] 国内の海上交通網について

宮崎県は、九州の中で海路では首都圏に最も近いという地理的優位性を有しており、本県と首都圏、中部圏、関西圏、沖縄などを結ぶカーフェリーやRORO船等が開設されている。

カーフェリーについては、昭和46年3月に細島〜川崎航路が開設され、現在、「京浜航路」、「大阪航路」、「沖縄航路」の3航路が就航している。RORO船については、現在、「東京航路」、「東京、大阪航路」、「名古屋航路」の3航路が就航している。

 

 

 

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