運輸省の動き
平成12年度九州の運輸・交通
重点施策
平成12年3月
九州運輸局
1 旅客交通
九州新幹線の整備
鹿児島ルートについては、平成10年3月に着工された船小屋〜新八代間を含め、船小屋〜西鹿児島間の着実な整備の推進、長崎ルートについては環境影響評価等整備に向けて必要な事業の円滑な推進を図る。
都市鉄道の整備
福岡市地下鉄3号線を着実に整備していくとともに、JR篠栗線・筑豊本線の電化事業については平成13年度内の完成を目指し、着実に推進する。
バス利用促進のための施策の推進
平成10年度に熊本市が県、九州運輸局、熊本県警、九州地方建設局等とともに策定した「熊本市オムニバスタウン計画」について、関係機関とともに平成12年度早期の指定と事業化を目指す。
また、各県に設置した「バス活性化委員会」において、地域社会と調和したバス交通活性化施策を協議しバス利用の促進を図る。
地域における生活交通の維持
鉄道軌道近代化設備整備費補助金、地方バス生活路線維持費補助金、離島航路補助金、特定離島航空路線維持対策補助等の各種の補助金制度によって、必要な生活路線の維持を図る。
大分県の交通計画の見直し
大分県における公共交通機関の維持整備に関する交通計画を見直す。
2 物流
物流の効率化
総合物流施策大綱の具体化のため、「九州地方総合物流施策推進会議」において、九州通商産業局、九州地方建設局、第四港湾建設局等関係機関と連携して、都市内物流、地域間物流、国際物流の効率化・高度化を推進するとともに、環境問題、情報化等への対応を積極的に推進する。
なお、平成12年度は複合一貫輸送の推進に向けて、九州における鉄道コンテナ貨物輸送の促進方策及び港湾EDIの導入に向けた検討を行うことにしている。
門司貨物ターミナル駅の事業化への支援
九州の鉄道貨物輸送のハブ駅として平成11年度から整備が進められる門司貨物ターミナル駅(仮称)については、平成13年度内の完成を目指し、積極的に支援を行う。
共同集配事業の推進
福岡市天神地区における共同集配事業について、当該地区における自家用トラックの営業車への転換促進の方策を含め、同事業の一層の振興のための方策を検討する。
また、熊本市街地区においても共同集配事業が平成11年10月に事業開始されたところであり、駐車スペースの確保等の環境整備について引き続き支援する。
トラック事業の適正化の推進
事業者監査を強化し、厳正な行政処分の実施を図るとともに、適正化実施機関との連携を密にし事業者指導を充実強化する。
3 観光
九州国際観光シンポジウムの開催
平成3年度から、九州の観光に携わる九州各県、各県観光団体、経済界等が一同に会して、国際観光の振興方策等を検討する「九州国際観光サミット」及び「九州国際観光シンポジウム」を隔年で開催している。
平成12年は、サミットで確認されたサミット宣言内容の深化を図り、広く周知を図るため「九州国際観光シンポジウム」を、関係者の協力のもと開催し、観光関係者はもちろん一般市民の国際観光への理解と認識を深めることとしたい。
ウエルカムプラン21
(訪日観光交流倍増計画)の推進
全国各地で「外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進による国際観光の振興に関する法律」に基づき「外客来訪促進計画」を策定し、運輸大臣の同意を得て外国人観光旅客のさらなる拡大を図っている。
九州でも7県が共同して、「九州地区外客来訪促進計画」を策定し運輸大臣の同意を得ることとする。
本計画は、広域的な国際観光振興のための観光ルートの形成、案内施設の充実、案内標識等の整備方針、海外宣伝の方針等を定めるものである。