できることから始めて、継続的に情報発信の努力を続けていくことが必要である。
本土住民が「奄美に行きたい」「加計呂麻にいってみたい」と言い出し始めると、おのずから旅行代理店、航空会社も動き始めるのである。
2] ITを利用した情報発信
まずは、インターネットのホームページの内容について充実を図っていくことが必要である。例えば、宿泊施設の空部屋情報を、毎日確実にメンテナンスできる体制を整備し、これを継続していく。実際に旅行する人にとっては、この情報はきわめて欲しい情報であるが、なかなか入手できないのが実状である。
3] 「寅さん」を利用した情報発信
映画「男はつらいよ」シリーズの最後のロケ地が加計呂麻島である。主人公「寅さん」のファンは全国に多い。加計呂麻の地より「寅さん」情報を発信したり、映画を一部活用したPRビデオを作成したりして、「寅さん」を大いに活用してPRを行なう。「寅さん」にちなんだイベントを行なってもかなりの集客が期待できる。
(2) 拠点整備の促進
奄美大島全域の観光開発については観光スポットの広域ネットワーク化という考えが必要である。
そして、このネットワーク化については核となる拠点整備が必要である。奄美群島全域の観光拠点施設として整備中の「奄美パーク」や、大島本島南部地域における自然回帰型の観光拠点となる「黒潮の森マングローブパーク」などがネットワークの核として期待される。
(3) 冬場・雨天時等オールシーズンへの対応
奄美大島は、夏場に客が集中する。やはり、オールシーズン型で客を呼べる努力が必要である。長崎市は、数年前から、1月〜2月に「ランタン・フェスティバル」のキャンペーンを行なっている。奄美大島の冬場の温かさを有効に利用したプロモーション活動等について検討する。
また、観光地としては、雨天時にどのように観光客に楽しんでもらうかのメニュー等も準備しておくことは重要である。
(4) 外国人客への対応
平成11年は、アジア諸国での景気の回復を背景とした旅行市場の大幅な回復により、訪問外国人数は過去最高となっている。九州への外国人旅行者を国別にみると、韓国が半数を占め最も多い。
韓国にとっては、奄美の自然は魅力あるものと思われるので、この韓国をターゲットとした誘致活動及び受け入れ体制の整備等への検討も必要である。