2] 旅客船ターミナル新設時にバリアフリー化を進める際の課題
■施設整備の費用負担が最大の課題。限られた予算での効率的な整備、官民および国・県・市町村の適切な役割分担が必要
交通バリアフリー法により、旅客船ターミナルの新設や大規模改良を行う際には移動円滑化のために必要な構造および設備に関する基準を定めた「移動円滑化基準」に適合させる必要がある。
そこで、アンケート調査において、バリアフリー化を進める際の課題を質問したところ、「費用負担」をあげる市町村が圧倒的に多い。次いで、「旅客定期航路事業者との意見調整」「高齢者、身障者などの意向把握・意見調整」があげられている。
費用負担については、限られた財源の中で需要規模等に応じた効率的な整備の必要性や、基準を超える施設整備に対する予算確保の難しさなどが指摘されている。
官民の役割分担について、従来は事業者負担であるタラップなどの乗降施設のバリアフリー化対応について、行政負担とすることの可能性が提起されている。