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2] 身障者の利用状況

■車いす利用者や視覚障害者で低い利用状況

アンケート調査結果では、車いす利用者や視覚障害者の利用は「ほとんどない」とする事業者が6割以上を占めているのに対し、車いす以外の肢体不自由者は「毎日」「週に数人」「時々」を合わせて7割、また、妊婦では同じく6割を超えている。聴覚・言語障害者、内部障害者、外国人はその中間的な状況だが、内部障害者の場合、「分からない」が2割以上を占めている。

身障者手帳の提示による運賃割引実績でみると、長崎〜五島航路で約4%、佐世保〜神浦航路で2.1%を占めている。

 

図3-2-10 障害別にみる身障者の利用頻度(n=36)

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《ヒアリング調査結果》

・車いすの利用者は、博多〜壱岐〜対馬航路で約10年前から毎日1〜2人程度見られる。なお、身障者手帳保有者は、運賃割引制度を積極的に利用する傾向がみられる。

・大島と本土を結ぶルート(佐世保〜神浦航路)では、大島造船所があるため、外国人がたまに見受けられる。

・長崎〜伊王島〜高島航路では、2〜3年前に高島にバリアフリー化のつり公園が整備されたため、身障者団体等がこのつり公園を利用して開催するイベントの参加者が利用している。今年は、37名の身障者と37名の介助者をのせて運航した。身障者は乗下船に相当時間がかかるため、定時の出発が難しく、一隻仕立てなくてはならないという事情はあるが、身障者が利用可能であることの証明となっている。

 

 

 

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