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・花ごよみ(取材日に確認):ヤマユリ、クルマユリ、クガイソウ、キキョウ、オミナエシ、カワラナデシコ、フジバカマ、ヒヨドリバナ、トモエソウ、コバギボウシ、コウホネ、オカトラノオ、ヌマトラノオ、エチゴトラノオ、ヤマホタルブクロ、ユウガギク、クサボタン、ヤブカンゾウ、ソバナ、ネムノキ、ジャコウソウ、イヌゴマ、ホツツジなど。

4] コメント

雪国植物園の立地している場所は、以前から代表的な日本海要素であるユキツバキの群落が成立するところとして知られていた。そこが工業団地開発により消滅することになっていたが、経済情勢の変化で開発中止となり、跡地利用として当植物園が開設されたことは調査の概要の通りである。中心となった大原氏の幅広い人脈、すぐれた行動力、愛郷心、物心両面にわたる献身など様々な要因がこの植物園開園を可能にした。現在でも大原氏ほか「平成令終会」というボランティア組織の人々の奉仕によって維持されている。誠に尊敬に値するが、維持組織の拡充を進めてはいるがなお十分でないようで、残念ながら組織の脆弱さは払拭できない。多くの市民の広報は進めているようだが、サポーター組織の強化が課題と思われる。また、入園者は春植物の季節に集中しているが、通年入園者を確保することも重要でそのためにはそれぞれの季節に相応しいイベントの企画や環境教育の導入なども検討すべきではないか。(今でもいろいろ試みを行っており、それなりに成果を挙げてはいるが)

付言すれば、ユキツバキのもつ意味は当地の一般市民には必ずしも十分に理解されてはいない。積極的に宣伝し、そのうえで当植物園の果たしている役割について広報すればいい結果も期待できるのではないか。

 

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 雪国植物園案内図

(『雪国植物園の花々二百選』より抜粋)

 

 

 

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