3] 維持管理
a. 管理運営
(社)平成令終会が長岡市より委託を受けている。委託費はない。平成令終会の組織は、理事長、専務理事、理事からなる理事会と商工会に置かれている事務局から構成されている。植物園には有給職員2名(勤務は4月から11月の8か月)を配している。
b. ボランティア組織
・ガイドボランティア:園内の案内業務を担当(土、日、祭日のみ)
・作業ボランティア:活動日は毎月第2、4日曜日の9:00-15:00に作業を実施。現在は平均年齢60歳前後の10-20名が参加している。なお、作業のための道具類は作業小屋で保管している
・資金援助ボランティア:会員制度で運用。正会員は個人年会費が3,000円で、会員になると同額分の入園券が支給される。50,000円を一括納入すると永久会員になれる制度も用意されている。また賛助会員の場合は、法人・団体が対象で年会費一口10,000円以上。
c. 植生の管理
4年に1度の低潅木伐採等の基本的な方針はあるが、日常の具体的な管理計画は策定されていない。その季節、その場の状況に応じて管理作業を実施している。大部分の作業はボランティアによって行われるが、特殊な作業やボランティアでは処理しきれない作業については、地元の農家の人たちに業務として委託(日当払い)している。
d. 利用状況
・入園者数:年間19,000人から21,000人で、平均20,000人ほど。
・入園者は春季に集中(200-300人/日)し、夏季は少ない。
・当初は地元および圏内の利用者がほとんどであったが、最近では県外からの利用者が1割を超えている。また、リピーターが増加している。
e. 開催行事など
・春の音楽会や観察会(植物、野鳥など)
・ホタルの観察会:湿生地の水路周辺で発生するホタル(主にゲンジボタル)の観察会には、観察路にローソクの明かりを点す。
・夏休みの子ども広場:毎年8月の後半に1日だけ、子どもたちが自由に昆虫採集等ができる特別な日を設けている
f. その他
・情報発信:会報等の定期刊行物はなく、『雪国植物園の花々二百選』が1999年3月に発行されている。
・入園料の徴収について:運営資金の確保が主目的ではないため、金額は低額に設定されている。有料化のメリットは、ゴミの投棄防止、生物の採取(盗掘等)防止に効果があるという。