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図I-3-5は狭山丘陵および周辺の弥生時代に属する遺跡の分布である。狭山丘陵では弥生時代の遺跡は非常に少ないといった特徴がある。また、確認されている遺跡もほとんどが数点の遺物が見つかっている程度の遺跡である。そのような中で、丘陵北側の丘陵〜台地部にかけての河川流域と、丘陵南側、空堀川源流域の丘陵部では住居跡等の遺構が確認された遺跡が分布している。

弥生時代の主要な遺跡として埼玉県所沢市の東の上遺跡や吉野・場北遺跡、宮前遺跡、日向遺跡、お伊勢山遺跡、東内手(ひがしうちで)遺跡、後内手(うしろうちで)遺跡、台(だい)遺跡などが、また東京都瑞穂町の狭山遺跡や浅間谷遺跡など、武蔵村山市の吉祥山遺跡や屋敷山遺跡、野山第5遺跡、後ヶ谷戸(うしろがやと)遺跡など、東村山市の中の割遺跡や鍛冶谷ッ遺跡などが確認されている。

・古墳時代

古墳時代は大型の前方後円墳を代表とする古墳が造られた3世紀後半から、律令体制の成立する7世紀後半までの、列島各地の首長間に墳墓の形と規模にもとづく身分秩序が生まれ、部族連合的な政治体制が成立した時代。約400年間続いた古墳時代は、古墳の石室の違いから前期、後期の2期に区分する説と、前方後円墳の形態と副葬品の変化、群集墳の成立から前期、中期、後期の3期に区分する場合がある。

 

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図I-3-6 狭山丘陵の古墳時代遺跡分布

 

 

 

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