3.2.2 強度
作業スパッドの強度は、バックホウの掘削水平反力により発生する曲げモーメントによる引張・圧縮応力と、スパッド押込力による圧縮(座屈)応力を合成したもので計算し、その応力が設計許容応力以下であること。(港湾の施設の技術上の規準・同解説平成11年2.3.2構造用鋼材参照)
なお、水平反力は作業スパッド2本で等分(50%)に受け持つものとするが、スパッド押込力は、水平掘削力に対して作業スパッド1本で船体を保持できる押込力が作用するものとする。
〔解説〕
(1) 曲げモーメントによる応力の計算条件
1] スパッドは船体に剛着した片持梁と見なし、その断面二次モーメント(断面係数)は全方向に対して一定であるとする。
2] 荷重はバケットの最大掘削力の1/2とする。
3] レバーはおおむね図2-1の公称浚渫深度とする。
(2) スパツド押込力
スパッド先端で地盤の支持を受け、バケットの水平掘削力を地盤との摩擦力で耐えるものとすれば、スパッド押込力は次式により求まる。