3) ニイガタ新中速22HLX型機関 株式会社 新潟鐵工所
1 はじめに
ディーゼル機関を取り巻く環境は、その時代毎に変化を続け、機関メーカは多様化するニーズに応えることが求められています。当社は、常にその時代の要求にマッチしたディーゼル機関、及びその周辺システムを送り出し、ユーザの皆様に御愛用戴いております。
現在、高い信頼性と経済性で御好評を戴いております中速機関HXシリーズの最新型として、高出力で高効率な22HLXを開発しましたので御紹介致します。本機関は、多数の納入実績を持つ25HX、及び26HXの後継機種として計画され、お客様各位の御要望にお応えするべく舶用主機関、発電機駆動機関として開発されました。
機関主要目を表-1に示します。
2 開発目標
22HLX型機関の開発にあたっては、先に低公害・高出力・高性能機関として開発された34HLX・28HLXと共に、新型中速機関の一角として計画され、その設計思想・設計方針を踏襲しながら、既に国内外で御好評戴いております中速機関HXシリーズで培われた多くのノウハウを盛り込み、下記に示す項目を目標としています。
1) 平均ピストン速度 10m/sec
2) 正味平均有効圧力 2.44MPa
3) 燃焼最高圧力 20.0MPa
4) 従来機関のHXシリーズ、及び新型中速機関HLXシリーズで検証された多くのノウハウを結集し、高出力化に伴う機械的、熱的負荷を最小に押さえ、高い信頼性・耐久性を兼ね備える。
5) 吸気管・冷却水主管・潤滑油主管をシリンダブロックと一体型とし、構造の簡略化・軽量化、分解・組立作業の容易化、及び、保守費用の節減を図る。