18) 羽根厚比
羽根厚比とは羽根先端の最大厚さt2と羽根根元の最大厚さt1とを結んだ線をプロペラ軸中心線まで延長し、その交点O、Aなる仮想の厚さが得られ、このOAの厚さをプロペラ直径で割った値を最大羽根厚比と言う。この値によって羽根が比較的厚いか、薄いかの見当がつくので設計上重要である。3・34図には半径方向の羽根の最大厚さ分布を示しているが、直線的な分布形状のものや曲線分布形状のものとがある。また羽根断面における最大厚さの位置は通常のプロペラでは前縁側の方によっているが、高速艇などのプロペラの場合羽根幅のほぼ中央にあるものもある。
19) プロペラ全円面積
プロペラ全円面積とはプロペラ羽根の先端が回転して描く円の面積を言う。プロペラ直径をDとすればつぎの通りである。

20) 羽根投影面積
羽根投影面積とは3・35図に示すように2]の方向から見て軸心に垂直な面に投影したプロペラ羽根の面積を言う。
21) 羽根伸張(展張)面積
羽根伸張面積とは3・35図に示すように1]の方向から見た羽根の輪郭を1枚の紙の上に平らにおしひろげたときの形状を羽根によって構成される羽根図形(伸張図)の面積を言う。
22) 羽根展開面積
羽根展開面積とは伸張図で円孤上にある各羽根断面を一直線に延ばした状態でのプロペラ羽根の面積を言う。プロペラ形状を表現するのに、通常この展開面積が用いられる。なお、伸張面積と展開面積とはほぼ等しい面積である。(3・28図参照)