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1.3 中間軸受

一般に使用される中間軸受は3・8図に示すような自己給油式と3・9図に示すような強制給油式とに大別される。自己給油式は、鋳鉄製または鋳鋼製の上下部本体、ホワイトメタルを内張りした軸受メタル、オイルリングまたはオイルカラーで構成される。軸受下部本体は軸受支持台と油溜りを有し、油溜りの油は軸の回転によってオイルリングまたはオイルカラーでかき上げられ、軸受メタル面を潤滑する。必要に応じて油溜りは海水にて冷却される。

強制給油式は、鋳鉄製または鋳鋼製の上下部軸受本体、軸受メタル、潤滑油供給管などで構成される。この軸受は極低速回転時、軸受面の油膜形成に有利な無冷却の軸受構造である。軸受面の潤滑および冷却は潤滑油ポンプからの潤滑油によって行うので海水による冷却は不要である。

 

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3・8図 自己給油式

 

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3・9図 強制給油式

 

1.4 プロペラ軸

プロペラ軸は中間軸と同様船舶機関規則などにより主要寸法が決定され、また合格した規格材を使用しなければならない。

一般にプロペラ軸は鍛鋼製で、前端は船内で中間軸と一体に鍛造された軸継手フランジまたは、組立型軸フランジとカップリングボルトで結合される。プロペラ軸の後端は、通常固定ピッチプロペラの場合コーンパートでプロペラを取付ける。

可変ピッチプロペラの場合、多くは軸と一体に鍛造された一体型継手フランジでプロペラを取付ける。小型の可変ピッチプロペラの場合は、コーンパートで取付けるものである。

プロペラ軸の構造は、船尾管軸受の潤滑方式によって海水潤滑方式と油潤滑方式に大別される。

 

 

 

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