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31) 軸レーキ(軸傾斜)

軸レーキとは船体の基線に対する軸系基準線(軸芯)の傾きを言う。軸レーキには、船体側面(べースライン)に対する軸傾斜と船体平面(船体中心線)に対する軸傾斜とがある。一軸船の場合、プロペラの浸水深度の関係で船体側面に軸レーキがつくことがある。多軸船の場合船体側面および船体平面の両方に軸レーキがつくことがある。

 

1.2 中間軸

中間軸は船舶機関規則などにより、主要寸法が決定されると共に合格した規格材を使用しなければならない。一般に中間軸は、鍛鋼製で3・2図に示すような両端は軸と一体に鍛造された軸継手フランジを有している。また艤装上の作業性などを考慮して、軸継手を3・3図〜3・6図に示すような組立型継手とすることがある。3・3図は軸継手が軸に焼嵌めされる焼嵌め方式のもの、3・4図および3・5図は、軸継手がテーパによって軸に取付けられるものである。軸継手を押込み取付ける方法にナットで押込む方式と油圧押込式のものがある。3・6図に示すようなスリーブの締め付け力によって、軸をつなぐスリーブカップリングもある。

軸継手は継手ボルトで結合される。継手ボルトは鍛鋼製で一般に広く使用されるのは3・7図に示すような平行リーマボルトである。リーマボルトの径は継手フランジのボルト穴の径に対して、或る所要の締め代をもって機械加工される。

 

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3・2図 軸継手一体型

 

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3・3図 焼嵌式

 

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3・4図 テーパ式

 

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3・5図 油圧押込式

 

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3・6図 スリーブカップリング

 

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3・7図 平行リーマボルト

 

 

 

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