4] ダイオード
ダイオードは、1方向にのみ電流を流し、その逆方向には電流を流さない性質を持っている。この性質を利用してステータコイルに発生した交流を直流に変換(整流)している。ダイオードは2・173図に示すようにプラス側とマイナス側にそれぞれ3個ずつ組付けたものを1組として使用している。
(作動)
オルタネータは三相交流であり、ダイオードを6個使用して全波整流を行っている。
その方法は2・174図に示す如く(a)ではI・II相間に高い電圧が発生し、電流はダイオード1を通って負荷に流れ、ダイオード5より戻ってくる。次の過程では(b)のようにI・III相間が高くなり、ダイオード1を通って負荷に流れダイオード6を通って戻ってくる。
これを順次(c)(d)(e)(f)と追っていくと各相、各線に流れる電流は順に大きさと方向を変えるが、負荷側では常に一定の方向に電流が流れ直流に変換されている。(図中黒く塗ったダイオードにのみ電流が流れている)