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(3) ベーン式フィードポンプ

ベーン式フィードポンプはケースと偏心したロータに数本の羽根溝を切り、これに羽根(ベーン)をはめ込み、ロータが回転すると羽根が飛び出して燃料を圧送する方式である。

吐出圧が規定値以上になった場合は、リリーフ弁が働き燃料を吸入側に戻すようになっている。

 

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2・121図 べーン式フィードポンプ

 

4) 燃料こし器

機付きこし器としては燃料ポンプの前に設けられており、燃料ポンプのプランジャや、噴射弁などの寿命に大きな影響を及ぼす重要な装置であり、機関によっていろいろなものが用いられている。直接噴射式機関には、メッシュの細かなノッチワイヤ式やペーパ式が使用されており、副室式機関にはオートクリーン式や真鍮網製のものが使用されている。又小形機関には、フエルト式やビニールスポンジ式のものが用いられており、大形では複式として運転中でも片方ずつ、こし器の掃除が出来る構造としている。このほか噴射弁を取り付けるノズルホルダの燃料入り口には、棒状のスキマこし器を設け噴射弁の損傷を防止しているものもある。2・122図〜2・127図に各種こし器の構造を示す。

(1) ペーパ、フエルト、スポンジ式こし器

こし器内部に使用しているエレメントの材質により各種のものがあり、ペーパ式はろ紙を折り曲げて筒状にして濾過面積を大きくしている。目の粗さはペーパ式が10ミクロン又小形機関に多く使用されるフエルト式やビニールスポンジ式は40ミクロン程度である。

 

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2・122図 ペーパこし器

 

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2・123図 ペーパこし器ろ紙の形状

 

 

 

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