問2-2-73
次の文章は減速逆転装置の点検と整備について述べたものである。正しいものには○、誤っているものには×を( )内に記入しなさい。
( ) 1. スチールプレート、摩擦板の摩耗はスキミゲージを使って定盤上で計測する。
( ) 2. スチールプレート、摩擦板のスプラインに摩耗欠損がある場合、摩耗の軽度のものは相手スプラインと噛み合わせ、バックラッシュ量を点検する。また、スプラインの歯の一部欠損はメーカと協議の上処置をする。
( ) 3. 油圧ポンプは性能上、精度の高い部品の相関関係で全体の精度を保っているので内部に損傷が認められる場合は損傷部品のみ新品と交換する。
( ) 4. ピストン及びクラッチドラムの摺動面に強い当たりや傷がある場合、相手側部品も調査しその原因となる部分を油砥石などで修正する。
( ) 5. ころがり軸受内外輪のはめ合い部に傷や摩耗がないか点検し、軽微な傷の時は油砥石などで傷を修正する。
問2-2-74
次の文は潤滑油の作用および潤滑油に求められる性質について述べたものである。正しいものには○、誤っているものには×を( )内に記入しなさい。
( ) 1. 潤滑油はピストンリングとシリンダライナの間で油膜を形成し、燃焼ガスや圧縮空気の漏れを防止する重要な役目を果たしている。これを潤滑油の密封作用という。
( ) 2. 舶用機関の潤滑油を選ぶ場合、使用燃料油中に含まれる硫黄分により生成された硫酸が各部を腐食させる恐れがある。このきわめて有害な酸腐食を防ぐために強力な酸中和性が要求される。従って使用燃料に見合ったアルカリ価を有する潤滑油を選ぶことが重要である。
( ) 3. 潤滑油はクランク室内に落下した燃焼生成物や潤滑油自身の劣化により生ずるスラッジなどを油中に凝縮させず、微細な分子として分散させ、またそれらの汚れが膠着したり付着するのを防ぎ、洗い流し清浄にする作用を潤滑油の清浄、分散作用という。
( ) 4.潤滑油が高温にさらされると熱分解してカーボンを発生する。特にピストン冷却をしている場合には高温にさらされるので空気中の酸素と結びついて酸化反応を起こしやすくなるので、酸化安定性の優れた潤滑油を選ぶ必要がある。
( ) 5. 「冷却とは潤滑なり」といわれるように、軸受けなどで発生した摩擦熱を運び去り、摩耗を減少させる。また、ピストンではピストンが燃焼面から受ける熱やピストンリングの熱を取り去り焼き付きや摩耗の防止をする。この重要な役目を潤滑作用という。