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3・12図 ゴム巻保護

 

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3・13図 FRP保護

 

(6) プロペラ軸の船首側組立型軸継手構造

艤装上、プロペラ軸を船尾側から船尾管に挿入する場合、プロペラ軸の船首側の継手は組立型継手構造を採用する。3・14図に示すような構造では、船尾管船首側封水装置からの漏水によりプロペラ軸の軸身に海水がかかり、プロペラ軸表面にクロスマークが円周上に発生し、軸が折損することがある。この対策として、 3・15図に示すようにプロペラ軸スリーブを組立型軸継手まで延長し、軸身を腐食から完全に保護する。更にスリーブ端部と組立型軸継手との間にゴムパッキン(Oリング)を装着し、組立型軸継手のテーパ部およびスリーブ内側への海水の浸入を防止する構造とする。

 

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3・14図

 

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3・15図

 

(7) プロペラ軸の軸継手の取付け

中小形船の場合、プロペラ軸の軸継手の構造は、3・4図および3・5図に示すような組立型軸継手が採用されることが多い。

プロペラ軸のテーパ部と軸継手のテーパ部との合せを行い、テーパ部の当り状態を確認する。

しかるのち軸継手フランジ面の軸心に対する倒れがないことを確認し、要すればフランジ面の修正をする。

軸継手をプロペラ軸に取付ける要領は、プロペラの取付けと同様、所定の押込量になるようダイヤルゲージで計測しながら、油圧ジャッキで押し込むのが望ましい。小軸径の場合は、メーカで締付ナットに刻印した締め付けマークまで締付ける場合もある。プロペラ軸の軸継手が一体型の場合、プロペラ軸の軸身露出部が船尾管軸封装置からの漏水に直接ふれないよう防蝕塗料を塗布またはテープを巻いて保護する。

 

 

 

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