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潤滑油温の上昇を極力押えるため高性能なオイルクーラをケース下部に設けて潤滑油を冷却するようにしている。大形ではトルクコンバータを組合せたものが用いられている。

 

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2・172図 オメガクラッチ断面図

 

(ハ) アングルドライブ式油圧クラッチ

アングルドライブ式油圧クラッチは2・173図に示すように機関の据付傾斜角度が大きくなり過ぎるような場合に用いる。図のように入力軸と出力軸は平行でなく、7〜10°位の角度を設け円錐歯車(コニカルギヤ)を用いている。プロペラ軸レーキの大きな小形高速艇などに有効でありこのほか2・174図に示すような入力軸と出力軸が同じ側となっているVドライブ式のものもある。

(5) 点検と整備

(イ) クラッチ

クラッチの点検項目と整備方法については、摩耗量等、各メーカにそれぞれ限度基準があるので、これに基づいて点検し、使用限度を超えるものは部品を交換する。

スチールプレート、摩擦板の焼き付き、はくり、転移(相手板の一部が付着する現象)がある場合、目視で確認し、軽度のものは手入れする。

 

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2・173図 アングルドライブ式油圧クラッチ

 

 

 

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