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なお組立て中のチェックポイントは忘れず確実にチェックし、まちがいのない事を確認してから次へ移ることが大切である。

(1) 一般的注意事項

1] 組立て中にゴミなどが入らぬよう、特に軸受なとの摺動部は部品の組付け前に清浄な洗い油で再洗浄し、圧縮空気を吹き付けて乾燥させた後十分潤滑油を塗布して組立てる。尚手袋、ウェイス等は使用しないこと。

2] 組立て中のチェックポイント(組立基準寸法、スキマ、バックラッシュ、タイミングその他)は必らず計測し記録しておく。

3] 適正パッキン(純正部品)を使用する。耐油耐熱性のないゴムパッキンなどを使用すると思わぬ事故となる。

4] オイルシールの組付けはリップに傷をつけぬよう軸やリップにグリースを塗り、ガイドを用いて組付けるなど細心の注意が必要である。

5] 折曲げ座金や割ピンなどは必らず新品に交換し、正しく取付ける。特に運動部の割ピンは曲げたあと動かぬことを確認する。

6] ボルト、ナットのネジ部および座面にはメーカーで指定したオイル又は潤滑剤を塗布して締付ける。

7] ネジの固いもの、ネジ山のくずれたもの、ナットや座金の肌付面にめくれなどのあるものは交換する。

8] シリンダヘッドなどの主要ボルトは片締めにならぬようメーカーで指定された締付け順序通り2、3回に分け徐々に締付け、最後はトルクレンチを使用して、規定トルクで確実に締付けること。なお、メーカーで締付角度、あるいは伸びを計測して締付ける等の指示のあるものについては、それに従うこと。

9] 高熱にさらされる箇所のボルト、ナットにはモリコートなどの焼付防止剤をネジ部にうすく塗布すると良い。

10] ネジ部の長さや材質の違うボルトを使用してはならない。

 

2) 芯出し調整法

2つの回転軸を連結する場合、必ず芯の調整が行われる。両軸芯の変化量を規定の数値に調整することを芯出し調整という。

(1) 測定法の種類

1] ダイヤルゲージによる場合

軸の片側にダイヤルゲージを固定して軸を回転させ他の軸芯の位置を数字的に知る方法。

2] インロを入れた状態で両軸のカップリング間のスキマをスキミゲージで計測し数字的に知る方法。

 

 

 

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