この式をSI単位に置き換えると、次のようになる。

T:トルク(N・m)
n:回転数(min-1)
SkW:軸馬力(kW)
中高速機関では、低速形機関に比較して機関出力は大きくてもトルクが小さいため大径のプロペラを回せない。そのために減速機を用いてプロペラ軸の回転数を小さくし、大きなトルクを得るようにしている。
(例題) 機関出力331kW/2,500min-1、減速比3.25の場合の機関トルク及び減速軸トルクを求めよ。

2) 図示出力(馬力)と軸出力(馬力)
シリンダ内で実際に発生する仕事を動力の単位(出力)で表した物が図示出力(IkW)であり、下記にて算出する。

Pmi:図示平均有効圧力(MPa)
A:シリンダ断面積(cm2)
A=πD2/4
D:シリンダ直径(cm)
S:ピストンストローク(m)
n:クランク軸回転数(min-1)
Z:シリンダ数
i:定数(4サイクルの時はi=1/2、2サイクルの時はi=1)
インジケータ線図(PV線図)と図示平均有効圧力
4サイクル機関において、吸入、圧縮、燃焼、排気の各々作動行程において、シリンダ内の圧力はピストンの位置と共に刻々変化することが想像できるでしょう。