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加熱(または冷却)始めの絶対温度をT1、体積をV1、加熱(または冷却)後の絶対温度をT2、体積をV2とすると

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b. 体積を一定にして、温度と圧力とが変化するとき

気体の体積を一定に保てば、その絶対温度と絶対圧とは比例して変化する。

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以上の関係をシャールの法則という。

 

3) ボイルシャールの法則

気体の圧力、温度、体積がともに変化するとき、圧力と体積の積は絶対温度に比例する。

すなわち、

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の関係があり、これをボイルシャールの法則という。この法則は実在のすべての気体に当てはまるものではない。これらの法則が完全に当てはまる気体を理想気体という。空気や燃料ガスは理想気体に近い性質をもっている。

 

4.2 ディーゼルエンジンの出力(馬力)

1) 出力とトルク

平成11年10月1日よりSI単位への完全切り替えが実施される。従って本書もSI単位を主に著し、従来単位を参考値として( )書きするように改訂した。新旧の主な換算率は8ページに記しているが、kWを用いる出力の換算式は次の通りである。

SI単位の場合;1出力(kW)=1.359622(PS)≒1.36(PS)

従来単位の場合;1馬力(PS)=75kg・m/sec=0.735(kW)

それでは内燃機関に用いられている動力の従来単位について復習しておこう。

動力の単位は馬力であり、一般にHorse Power(HP)又はPferde Starke(PS)で表し、75kgの重さの物を1秒間に1m移動させる動力を1馬力(PS)としてきた。

馬力だけでは、どの程度のプロペラや発電機などを廻すことが可能なのか判らないため、一般にトルク(回転力)に換算して比較している。

トルク(回転力)と軸馬力(PS)および回転数(rpm)の関係は次の式で示される。

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T:トルク(kg・m)

n:回転数(rpm)

SPS:軸馬力(PS)

 

 

 

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