日本財団 図書館


補・74図のように三個のコイルを120度ずつ角度をずらして配置する。そして磁石を時計方向に回転すると、三個のコイルは磁力線の変化を受け、それぞれ誘導起電力が発生する。

この起電力の生じかたは、コイルa a´から順に120度遅れて、a a´の波形と同じ正弦波電圧を発生する。これを、電圧の位相が120度ずれているといい、このような交流を三相交流という。

三相交流は、独立した発電用コイルが三個あるわけですからそれぞれの電圧を利用するためには、六本の電線が必要となる。

補・75図のように120度ずつ位相のずれた三つの電線にはそれぞれ負荷がつながれている、単相回路が三組で電線は六本ある。しかし電線を二本ずつまとめて、それぞれを一本にすると三相路なる。

 

343-1.gif

補・74図

 

電線を二本ずつまとめると、電流が二倍になるように見えるが、120度位相の違った電流が加わるので、電流の大きさには変化がなく、このつなぎかたを、△(デルタ)結線または三角結線という。

 

343-2.gif

補・75図

 

また、補・76図ようにつなぐこともでき、この場合には三本まとめた電線には電流は流れません。これは、120度位相の電流三つを加えると0になるからです。従って線はいらなくなり、このようなつなぎかたをY結線また星形(スター)結線という。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION