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三相交流は、単相に比べて電線を一本増やすだけで、三倍の電気を流せます。

 

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補・76図

 

16) 誘導電動機

電池で回すモータなど直流を使ったモータは整流子があるモータで整流子モータまたは直流モータと呼ばれる。

しかし、交流の特性を生かしたモータである誘導電動機(誘導モータ)をつかうのが普通である。

この原理を理解するために、補・77図のように、回転できる磁石の中に、銅棒をカゴ型にしてつくった回転子を置いた装置を考える。

今、磁石を回転させてやると、回転子も磁石と同じ方向に回転する。磁石の回転を止めると回転子もとまり、磁石を逆方向に回すと回転子も逆方向に回る。

実際の誘導電動機では、磁石を手で回すわけにはいかないので、磁石を回すかわりに、電磁石による交流の回転磁界を利用する。

 

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補・77図

 

誘導電動機の固定子に、補・78図のように配置したA、B二組の電磁石を共通の電源につなぐ。

このとき、Aのコイルと直列にコンデンサCを入れておくと、AにはBの電流iBよりも位相が90度進んだ電流iAが流れる。そこで、補・78図のように交流の一周期ごとに電磁石の極の状態を描いてみると、電極が一定方向に回転したのと同じ結果が生じることがわかる。

 

 

 

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