当該地区における体験学習やウォークラリーの実績は、産業観光を振興するうえで大きなきっかけとなるものであり、この点の充実、拡大への取組が当該地区における当面の目標である。
●体験学習に参加する児童、生徒
【織部の里での学習、窯元見学、作陶体験】
※児童・生徒のみではなく、家族や周囲の人への波及効果を期待
●ウォークラリー愛好家
【織部の里見学、ハイキング、歴史・文化資源見学、窯元見学】
※陶芸ファンのきっかけづくり
●中高年の女性を中心とした陶芸愛好家
【織部の里見学、窯元見学、陶磁器購入、作陶体験】
(イ) 産業観光振興のために達成すべき目標の検討
当該地区において産業観光を展開するに当たっての事業スケジュールは、当面、平成17年に開催される愛知万博を一つの目安とし、体験学習などの受け皿づくりを進める平成13〜16年の第I期、体験学習の充実と参加者への継続的なフォロー体制の整備、及び陶磁器の街並みづくりを進める平成17年以降の第II期に区分し、それぞれの期間の性格と展開すべき主要な事業を次のように設定する。
第I期(平成13〜16年)
〜 児童・生徒に対する体験学習の受け皿の充実と拡大の仕組みづくり 〜
当該地区における課題は、体験学習招致やウォークラリー開催などの実績を活かしながら、今後の体験学習における受け皿の充実と受け入れ規模拡大のための仕組みづくりを進めることである。
児童、生徒に対し体験学習の機会を提供し続けることは、将来的な陶磁器への関心層拡大に大きくつながるものと思われる。体験学習を受けた児童・生徒が、学校や家庭で陶磁器に関わる物語を話すことで、新たな焼物関心層を獲得することへつながり、また、将来的に児童・生徒が成人した際、新しい陶磁器関心層として獲得することへとつながるものと考える。